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■家事時間を考える~家事時間も仕事時間も同じ理由で多すぎる?

以前会社勤めをしていましたが、外国に来て専業主婦をしています。そうすると1日で使える時間は多くなるのかと思いきや、そうでもないということに気づき、家事時間というものを考えるようになりました。

家事の本や新聞のネット記事を読んでいて分かったのですが日本人はきれいにすることにこだわりすぎ家事に手をかけすぎなのだそうです。確かに外国に生活してみると日本人のように家中きれいしている人が少ないことが分かります。

ちょっと古いデータになりますが、P&Gの調査(2009)では日本の主婦の家事時間は1日平均4時間24分と諸外国(例・アメリカ2時間24分、中国1時間54分)のほぼ倍。社会のしくみが外国と日本では違うので単純に比較できないという意見もあるとは思いますが、2倍というのは多すぎる気がしますよね。

日経新聞の記事(2013)ではもう少し日本の女性の家事時間は少ないのですが、それでもここ15年の女性の家事時間は減っていないそうです。
その理由は
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(1)家電に寄って短縮できる時間はもうすでに短縮されてしまっている
(2)パン焼き器や低速度ジューサーなどの登場で、店で買ってくるしかなかった料理が家庭でできるようになり、逆に家事時間が増えている。

(3)女性が家族の評価を気にするため、手抜きと受け取られるのが嫌で家事時間を大きく減らせない
(4)家事代行サービスは普及しつつあるが発展途上である(今後サービス利用料よりも稼げる都心部の女性の利用は増えるであろう)。
(5)男性の家事負担が足りない(男性自身の意識変革およびそれを可能とする企業での男性の働き方の変革という問題を含む)。
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ということです。

読んでみるとなんだかこれって、企業でサラリーマンの仕事量が溢れかえってしまって残業している様子と似てませんか?例えば…
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(1)コンピュータによって短縮できる時間はすでに短縮されてしまっている。
(2)外注せざるを得なかったことがコンピュータ自体の性能アップと各種アプリケーションで素人でもできることが増えてきて、逆に社内でなんでもやるようになった。

(3)上司や周りの評価を気にして残業時間を減らせない。
(4)アウトソーシングも可能だがコストと得られるアウトプットのバランスがまだ良くないので現在はまだ使っていない。
(5)仕事が個々の社員に固定されていて、メンバー間での融通が効かない。それが非効率だという意識変革も行われていない。

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どうでしょうか?無理やりでしょうか?でもちょっと似てませんか?

働きすぎが指摘される日本のサラリーマン。世界的にみても一人当たり・時間当たりの稼ぎが悪いと言われますよね。だから家庭で過ごす時間が少なくて、本人も家族も幸福度が下がる…。
それと同じことが家庭で起きているとなれば、やはり家事のし過ぎで主婦(または主夫)の幸福度も下がるのではないでしょうか?
ましてや仕事をしている主婦(主夫)はどうしたらいいのでしょうか?

どんなに大事だと思われる仕事でも働く本人の健康や家族の幸せを犠牲にしては成り立ちません。同じようにどんなに大事だと思う家事でも働く本人の健康や家族の幸せを犠牲にしてはいけません。

今たくさん、仕事時間の効率化やいわゆるLIFE HACK についての書籍が出ていますね。
そして「ライフオーガナイズ」つまり"自分の人生のあらゆる事を自分と家族にラクになるよう整えて心地良く生きられるようにする"といった概念も広がってきて、時間や空間の見直しが進められています。

仕事時間と家事時間、別の話のように見えますが、目指しているのは同じこと「本当にやるべきことを見極めてやりすぎないこと」です。
時々このテーマを考えていこうと思います。

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